失敗しない作り方
どぶろくは米を使った酒の中で最も素朴な形態のひとつでしょう。発酵させただけの白く濁った酒です。材料もシンプルで、炊いた米、米こうじや酒粕に残る酵母などを加え発酵させるだけです。
ここまで作り方についてお話してきましたが、それでも最初はなかなか上手く作るというのは難しいでしょう。そこで、失敗しない作り方についての「コツ」を集めてみました。
まずは「お米はたっぷり使う」です。そうしないと美味しいどぶろくは作りにくいそうで、最低でも五升は必要とも言われています。(事例では少量です)そして「常温で置きっぱなしにしない」です。常温だと比較的すぐに発酵するので、ちょっと置き過ぎていると暴発してしまいます。ある程度発酵したら冷蔵庫に入れた方がいいということです。
次は「米を炊く水加減は、4合に対して水3合」です。つまり、どぶろくに使うご飯は固めに炊くということです。そして「使用する瓶は熱湯消毒する」です。瓶は軽く洗ったくらいで使用せずに熱湯消毒して、よけいな雑菌が繁殖しないようにします。
「白神こだま酵母を使用する」というのもありました。これは株式会社サラ秋田白神の製品で、白神山脈の腐葉土から分離・選抜した天然酵母のことです。普通の酵母より発酵力があるので、大きな瓶に入れる必要がありますが、普通の酵母より甘いどぶろくになるそうです。
「もち米を入れる」というのもあります。炊いたもち米をどぶろく仕込みに加えます。これでどぶろくが甘くなります。コツはおにぎりのように丸めて入れるのだそうです。
最後は「酒米を使う」です。米粒の成分、つまり食用米の旨みの素であるタンパク質、脂肪は日本酒にとっては雑味の原因になります。酒米なら食用米の旨み成分があまり含まれていないので、普通の米よりもおいしく作れるわけです。シンプルだけど米の甘みが感じられるどぶろくはこんな感じで作ります。